冬に怖い映画からラヴストーリーまで。

実は、怖い映画はある程度は観ることができます。ラヴストーリーになると実は不得意だったりもしますが。

ひとはたまにチャレンジをしたくなるものなのです。

まずは、怖い作品からです。テーマは一応、ゾンビにしています。ゾンビ映画の定義ってご存じですか?”zombie”になります。英語でvoodoo教で、2つの意味があるそうです。

1.死人に入り生命を与える超自然力。

2.超自然力によって操られる死体。

西アフリカやハイチやアメリカ南部に残った宗教だそうですが。voodoo教を介さないとゾンビ映画にならないかというと、全く関連性のないゾンビ映画は沢山あるような気がします。誰も、語源なんて気にせずに映画製作をしているような気もします。

では、1本目です。怖いですよ。

映画が大好きな皆さんならご存じなんだと思います。デヴィッド・クローネンバーグ監督の息子さんは映画監督なんです。ブランドン・クローネンバーグ監督です。お父様であるクローネンバーグ監督作品をある程度知っていると、なるほどと思う息子さんの映画です。

感染という現象を題材にしていますし、この作品に関しては映像美はお父様を意識なさっておられるみたいです。

絵画のモチーフとしては、本当にありがちなイギリスの画家のフランシス・ベーコンです。絵画の方が質が高いのは当然のことになります。

キャスティングに関しては、マルコム・マクダウェルさんが脇を固めているというのがすべてになります。

結構、グロテスクなんですが。子供から大人まで観ていいよという許可が出ています。

いいのかなぁー、子供たちが観たら多分、トラウマになりそうな映画なのにとも思うんですが。

息子さんの方がテーマが煮詰まる感じがあるので、観客を選ぶ作品にはなっています。新作のtrailerの映像を観ていても、残念な感じです。観客という存在を想定した映画を製作しないと独りよがりで終わってしまうのにその前提が崩れているという感じなんですよ。お父様がある意味偉大な監督なのは間違いないんですが。

出来れば、この第1作目の作品の基準に戻ってほしいという感じはあります。先が見えてくる作品群をこれからお作りになるのだろうかと思うので。それだと才能がもったいないですしね。但し、ある程度、絵画とか美術に触れているとお里が知れるという段階になります。

推薦しておいてなんなんですが。

一応、ラブストーリー仕立てにはなっています。一応、第65回のカンヌのある視点部門に出品されています。

映画を観慣れていないと、ちょっと怖い映画です。気を付けてくださいね。

次は不得意なラブストーリーです。これはゾンビ映画です。

え?ゾンビって人間に片思いする能力まで備わってるんや、すごいやんという映画です。

ゾンビなんです。だから、素早い動きはむつかしいですよ。一回死んでますからね。いざとなると力業で人間を襲います。素早く動かないといけないときには、素早く動いていませんっという雰囲気を漂わせています。

ただし、脳内の思考能力は人間とさほど変わりがないそうです。

ゾンビって奥深いですよね。途中でモチーフとして『ロミオとジュリエット』まで援用されます。

女子って案外強いんですよ。最初は気の毒でしかありませんが。彼氏を殺されて、ゾンビに連れ去られるわけですから。

ゾンビなので、名前ももう思い出せないんですよ。

R君は。人間がいる場所に単独で立ち入らないといけないという、ゾンビにとっては、かなり危険を冒すことになるんです。ゾンビがひとりぼっちで人間の中に入っていったら、無力だと思います。

なので、女子が助けるんですよ。メイクの力で。

ちょっと、濃くない?って当時そう思いながら観てましたけど。

ゾンビがひとに恋をすると奇跡が起きるそうです。

この作品で怖かったら、ダメだと思いますよ。コメディですから。

読んでいないですが。小学館から原作も出ているそうです。『ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語』だそうです。この映画は安心して観れますよ。

そして、続く次の作品は主演は同じニコラス・ホルトさんなんですよ。実はニコラス・ホルトさんの作品で最近観たのがよかったんです。

実は、最後の一本だけゾンビ映画ではないんです。ただし、最初に挙げた『アンチヴァイラル』同様に感染をテーマにしています。通低音になっているのは、ジョージ・オーウェルの『1984』です。あたりまえじゃないですか。製作総指揮はリドリー・スコット監督です。

極端な人口減があった後、人間は感情を抑止して生きるようになるんです。それが人間の生き方として、これ以上の人口減を避けられる方策だと考えられているからです。

実際に、感情はウィルスのように扱われていて、それを抑止するための薬の開発の真っただ中にあります。

人口増が管理された近未来社会では、人間が持つ普通の感情は「危険な病」として扱われています。

監視社会で感情が抑止されていて、人口が管理されているので、恋愛が危険視されるんですよ。

でも、主人公は気がついてしまうんです。ニアが感情を持っていることに。そして、ニアと恋に落ちてしまうんです。

第72回ヴェネツィア国際映画祭のプレミア上映になった作品になります。

一般の映画評では評価が厳しいそうなんです。読書量がない層なんだと思います。

ジョージ・オーウェルの作品が背景にあり、近い映画で古い映画だと『ガタカ』も系譜に入るんですが。映画に詳しい人が減っていて、尚且つ、わかりやすさが求められている世の中なんでしょうか。

嫌だなぁって思います。

私個人は、静謐な佳作だと思っています。よかったら、どうぞ。

映画を観るうえで、美術も知らなければ読書量もないという層に向けて映画を製作するという困難な時代なんだなぁって実感しています。

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