ロンドンの話ではないのですが。電車に乗って移動中に、急に止まったんですね。電車が。
またかって思いながら。
待つしかないので。それにしても原因は何だろうと思いながら待つのです。

同じ列車内で、他に待っている人も沢山いるんです。
電話かけている人もいて。え?危険物なん?え?とか、信じられへーんとかいろんな話が飛び交うわけです。
だって、電車が止まって1時間は経過しているからです。
イングランドで後5分で最寄りの駅に着きそうな感じの距離感で、1時間は経過しています。
日本だと、駅員さんが詰め寄られて大変になりそうな状況ですが。
イングランドの人は淡々と待ちます。多分、いまでも変わりないと思いますが。

日本のように、そこに駅があるのになんで誘導をしないんだとかわめく人がいないんですよ。
大変な状況があって、待つことでなんとかなるなら、みんなで待つしかないやんながイングランドのひとたちです。
あの時は、本当に長くって2時間ぐらい結局待ったんですよ。
途中で、イングランドだなぁーって思ったのは、待機時間が、1時間半ぐらい過ぎたころに、駅員さんが、コーヒーを無料で提供します、欲しい方は来てくださいってアナウンスに来るんですよ。
人が殺到するかというと、みんな割とバラバラで。
なぜかというと、混むとコーヒーを提供する場所の人たちが困るでしょ?
地味に塩梅をとるんですよ。
電車内で、みんなで塩梅を取りながら、そろそろ、待ち時間代のコーヒーをもらいに行こうかなって感じで、その車両に行くわけです。

あ、大丈夫。混んでないという状況で、ありがとうございますって、無料のコーヒーをもらって、座席に戻り、また、待つわけですよ。
何の知らせもなく、電車が動き出した時に、誰も声に出さないんですけど、車両内が安堵感に包まれるわけです。
あ、よかった、うごくやんか。後5分以内に着くはずだったのに、そこで2時間って思いながら、しょうがないときはしょうがないもんなぁーって感じで、安堵感に包まれるんです。
よくよく考えると、日本ってみんなイラチやんなって思う時もあります。
電話は通じるので、各自連絡は取るんです。遅れますー、なんか危険物が見つかったみたいで、もういやになりますよね。どれだけ遅延になるのかについてはわかりませんが、駅はすぐそこなので、5分くらいで着くというときに車両が止まったんですよ。すいません。ご留意いただけますかーっていう内容が近所の席からも聞こえましたし。
何かわからへん、電車止まってねん、駅はそこやねんけど。何時動くとかわかるわけないやん、遅れるわー、ごめん。謝っといてーとか、急にいろんな場所で電話がかかって、本当にいろんな電話が時間差でかかり、もう、みんなで待つわけですよ。

日本人にそういう鷹揚さがないのは、しょうがないのかもしれませんよね。
電車が遅延することがあり得ないという文化圏なので。
ただ、駅員さんも大変なので、お互い大変ですよね、くらいの気持ちの余裕はいざとなったときには持ちたいなーと思います。
だって、詰め寄られたらしんどいでしょ?