フランシスコ教皇が亡くなって。BBCのラジオを聴いていたんですが。イタリヤではという報告があったんです。イタリヤの方が情報を伝えるために別の言語を使っているんです。BBC放送なので英語です。
イタリヤからの報告の英語の質がむつかしいなーって思いました。

そこは、”passed away”のほうがいいんじゃないのかな?とか。
そこは、”deceased”のほうがいいんじゃないのかな?とか。
えーっと、”the late”だと時間の経過が無さすぎるって判断なのかな?でも、直接的な形容詞は避けるべきだと思うし、問題ないと思うんだけど。ダメなんだろうかとか。
言葉ってむつかしいなって思いながら、ラジオを聴いていました。
ベネディクト16世が教皇をお辞めになって、南米からはじめて教皇になられたのが、フランシスコ教皇になるんです。ちなみにイエズス会からのはじめての教皇でもあります。
クリスマスにバチカンのサイトをのぞくと、教皇のお言葉があって。
年に1回くらい読むんですが、こういう世の中だからこそ、貧困のふちにある人々の心に寄り添うクリスマスを過ごしましょうっておっしゃっていたりなさったんです。
つまり、意味をかみ砕くと、ごちそうだったり、プレゼントも楽しいクリスマスだけど、戦争もある最中のクリスマスでもあり、辛い状況のひともいて、世界は広く貧困から抜け出せない辛いひとたちもいて、1年に1回のクリスマスだから、もう少し寄り添う気持ちをお持ちなさいという説諭になるのだと思うんですが。
フランシスコ教皇のお人柄なんだろうなって思ったりもしました。

Footballに関してはカソリック圏では、お休みになるリーグもありました。
イングランドは、英国国教会なので。イングランドは歴史的にカソリックとは血で血を洗う関係性があったりもしましたが。過去の歴史です。
16、17世紀に抗争に近い状況の陥ったので、そこからイングランドの宗教観が立ち上がるのに、すべての階層で努力がなされるんです。
「意見の風土」と呼ばれるんですが(英語だと”climate of opinion”です)、ケンブリッジ・プラトン学派が、主にプラトン主義、新プラトン主義を取り入れながら、イングランドにおけるキリスト教の解釈を総ざらいで再解釈をし、ある意味総点検にちかい作業をするという時代があるんです。
そういう背景のなかで、ジョン・ロックが家父長制度としての政治の制度設計の志向性を再考したりもします。ジョン・ロックの家父長制度というのは王権神授説ですが。自然法をきちんと考え直すという手続きが行われます。
ジョン・ロックはキリスト教についても思考をし直していて『キリスト教の合理性』は岩波文庫からも出ています。
自然の御業はいたるところで神の存在を十分に立証している、ということが書かれた箇所があると思いますが。
17世紀後半に、血で血を洗ったイングランドのキリスト教観を自然法の再考の手続きから、神学の枠組みをイングランドにおける社会の紐帯の中に落とし込むという努力をするんです。
また、この時代、ジョン・ロックのみが思潮形成のための努力をおこなったわけではなく、多種多様な人たちの努力があったそうなんです。ジョン・ロックについては、文庫でも読めるので、例として挙げただけです。
実際にイングランドのキリスト教を構成するさまざまな階層の宗教者もいろんなパンフレットを書いているそうです。研究書での知識ですが。

宗教革命があり、内乱があり、ペストが流行り、戦争があり、疲れ果てたイングランドが水面下で、イングランドなりの宗教観の再構築を行うんです。
理性に立ち戻って、宗教観を立て直すんですよ。
壮絶な努力だったと思います。言論の自由があり(反論もあれば、投獄もあります)、言論を機能させた時代になるのかもしれませんよね。もちろん、文盲の層も存在していて、そういう層も巻き込んでいくんです。イングランドの信仰の問題になるので。日本の江戸時代の識字率の高さは、17世紀のロンドンには存在しえませんからね。
欧州におけるキリスト教の再配置って、現場の努力が過酷なんです。
国土の宗教観を見直す努力があり、それが「改良」という視点をとり、17~18世紀には農業の革命を引き起こす一つの原動力にもなっていきます。イングランドの歴史は階層の歴史でもありますが、中流を形成する階層が形式を作りながら、おおきく3世代かけて、変遷をしていきながら、土地改良も行うんですよ。日本で言及される「ミドルクラス」の幅というのは当時のイングランドではかなりの広がりを持つんです。土地を所有する(田舎に敷地を買って建築に勤しみ、その建築と土地を売買するという歴史の縦の流れを作り出します)という行為が、土地の改良へと繋がり、それに従事する層を作り出します。つまり、職業選択の幅というものがいろんな階層にわたって開かれても行きます。
すさまじい側面があるよな、イングランドはって思ったりもします。
わたしは信仰をもっていませんが。例えば、世界のなかにポツンとバチカンがあるって結構大事なんですよ。世界のなかに戦争なんて恒久的に放棄します、あんなもの嫌ですという憲法をもった日本みたいな先進国があるのも大事なんですよ。