離れていますね。
しょうがないんです、頑張れませんから。
それでも絵画については地道にでかけていったので。記憶の集積はあります。
観に行くがんばりの連続は現在のわたしを救っていたりもします。
もちろん、絵画以外の芸術でもそうなんです。
ジョアン・ミロが好きなので観に行ったことがあるんですが。
もしかすると個人蔵なのかもしれませんが。なかなか探し出せない彫像があるんです。
黄色い塗料を塗られた三叉が立っていて、隣に赤い塗料を塗られた段ボール、その上に青い塗料を塗られたおそらくサッカーボールです。かちんかちんに固まっていますが。
あんな間近で三叉をみるのがはじめてだったのです。塗料を塗られていますが。
かちんこちんに固められていて。
感動したんですよ。
これで干し草とかを突き刺すんだって。

実物を始めて見ることになったので。そのときの感動はいまでも覚えています。
あの小説に出てくる三叉はこういうものなんだ、ジョアン・ミロがいたのは欧州だし。
きらめく華やかな黄色に塗りたくられているけれど。
これが本場の三叉なんだって。
しばらくじっと見ていました。
芸術品を作ったジョアン・ミロの意図としては、別にあるんだと思いますよ。
別に三叉を黄色に塗りたくって固めたもので、他人を感動の渦に巻き込もうとはしていないと思います。そばにある赤く塗り固められた段ボールとその上にある青く塗り固められたボールの存在感にも注目してほしいって思うんだろうなって。
そう思いますし。
それでも、わたしを惹きつけたのはすくっと立っている黄色の三叉だったんです。
いいじゃないですか。