イングランドの場合は”public”という言葉自体が生成していく歴史的背景があるんですが(17世紀まで確実に遡ることができます)、日本はどうなんだろう、わからないというわたしの残念な認識の現状があります。
過去に、具体的な過去なんですが、平成23年度(2011)に菅総理大臣(当時)が「新しい公共」という概念のようなものを打ち出しているんです。
お時間のある皆さんは、実際に読んでいただくとわかると思うんですが。うーんと、「新しい公共」って何?というお知らせ内容なんです。
日本の内閣府がこんなに語義について自我崩壊を起こしていていいんだろうか?とも思うんですが。
あるいは、とても高邁な新しい考え方になるのでそんなに簡単に語義を定義できないからこそ、演説の切り貼りに終始しているのかもしれません。
要するに、新しい公共については菅総理(当時)が演説で触れているので、内容を推し量って、国民一人一人で咀嚼してください。内閣府のホームページは語義をまとめて国民に知らしめる役目は負っていませんということなのかもしれません。

内閣府って無能の巣窟というわけではないですよね?
もしそうならば、なくなってもいいんだと思うんです。既存の省庁に回収してもらってください。年額でおよそ4兆円くらいの予算は消化しているはずなので。
一応、まとめますね。
平成22年の鳩山内閣で素案のようなものが提示された可能性があるみたいです。
スクロールしていくと一番下にあります。2010年の鳩山首相の演説内容です。
要するに肥大化していると鳩山内閣が認識していた「官」をスリム化していこうという施策だったようです。つまり、従来の「公共」の主体はどのレベルでも「官」、国から地方自治に至るまで「官」が担っていたので、その主体性を市民やNPO法人に振り分けていきたいという制度設計みたいです。

そして、「新しい公共」を打ち出すために必要な法整備があるそうなんです。
我々永田町や霞が関の住人こそ、公共の範囲を狭く解釈してきた姿勢を改め、こうした活動を積極的に応援すべきではないでしょうか。そこで来年度、認定NPO法人など「新しい公共」の担い手に寄附した場合、これを税額控除の対象とする画期的な制度を導入します。併せて、対象となる認定NPO法人の要件を大幅に緩和します。
第177回国会における菅内閣総理大臣施政方針演説
公共政策を外注するために、NPO法人を活用するそうです。そして、認定NPO法人にお金を集めるために税額控除の大盤振る舞いだったそうです。
当時はデフレもデフレなので、雇用を増やすために、職を作ろうという施策だったのかもしれません。
公共的な活動を行う機能は、従来の行政機関、公務員だけが担う訳ではありません。地域の住民が、教育や子育て、まちづくり、防犯・防災、医療・福祉、消費者保護などに共助の精神で参加する活動を応援します。
第174回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説
従来の公共を政策として主導してきたのが地方においては地方自治体で、それを指定NPO法人を介して、地域の住民まで広げようとする政策だったのでしょうか?
当時は企業では副職は禁じられていたはずです。大企業もそうでしょうし、日本のほとんどの企業がそうである中小企業でもそうだったはずです。
何を志向しているんでしょう?
内閣府のホームページの情報では漠然としていて、菅首相(当時)の演説も漠然として具体的ではないので、「新しい公共」という概念を打ち立てて、雇用を創出するための努力を行うのに、何をするのかわからないんです。抜粋でまとめてあるので、余計なのかもしれないんですが。
「新しい公共」すなわち、従来の行政機関ではなく、地域の住民が、教育や子育て、まちづくり、防犯・防災、医療・福祉、消費者保護などに共助の精神で参加する公共的な活動を、応援する。
雇用創出をうたいながら、仕事に従事する主体が誰になるのか具体性がないんです。地域の住民が、地域のサービスを担うために、特定NPO法人に登録をして働きだしたら、同時の社会倫理では務めている会社からなんらかの対応をされる確率は高かったはずです。しかも、最終的な述語が「応援する」になるので、自治体が担うはずの公共に関係した雇用創出の努力を、認定NPO法人が担いながら、その働きを地域住民にも促し、さらには地域住民に応援することも促すとなると、主体が誰なのか全く理解ができなくなります。

絵にかいた餅をみせるから、国民みんなで悩んでくださいということでもないんでしょうし。
それでも、この内閣府の説明だと自民党でない与党である当時の民主党の政策の具体もわからないんです。
我が国の財政の効率性を高めていくためには、徹底した無駄の削減と予算の使い途の大胆な見直しは当然行わなければならない。思い切った歳出改革を行い、徹底的に歳出を見直して必要な財源を確保していくことが、まず何よりも必要である。また、「新しい公共」の下、国民のためのサービスを市民、企業、NPO等が提供していくことは、国民の満足度、幸福度を高めることになるとともに、結果として歳出の削減にもつながりうる。
<財政運営戦略>(抜粋)(平成22年6月22日閣議決定)
そして、中身は図書館行きだったようです。
政権が変わると、前政権の施策は内閣府と縁しないものになるから、図書館に押し付けるということなのでしょうか?
それで省庁としての一貫性は保てるとでも思ってるんですかね?
公文書の問題に近いはずなのに。
国立国会図書館が保存しているファイルの山が隠されているサイトです。
「新しい公共支援事業」については、平成22年10月8日に閣議決定された 緊急総合経済対策において、「「新しい公共」の自立的な発展の促進の ための環境整備」を進めることとされ、予算額87.5億円として、平成22年 11月26日に補正予算が成立しました。
この事業の適正かつ円滑な実施を確保するため、事業のガイドラインの検討、 実施状況の把握及び実施に関する助言等を行うことを目的として、 有識者等から構成される「新しい公共支援事業運営会議」が開催されています。
また、東日本大震災からの復旧・復興への対応として、平成23年11月21日に 成立した平成23年度第3次補正予算8.8億円によって、岩手県、宮城県、福島県の3県に 対して基金の積み増しを行い、新しい公共支援事業によって震災からの復興を支援します。

日本の国会議員って徒党を組むと、基本的に税金のバラマキと施策の区別もつかないひとの集まりになるわけではないですよね。
20年以上経過して、この「新しい公共」につけられた予算で残っている事業体がゼロだと、なんのためのバラマキなんですか?ってなりますよね。
与党の政策で悩み、では過去に与党だった別の党の政策の中身は?と考えても余計に悩みが深くなる、そんな国会運営で、20年以上って。
国会議員って何のためにいて、何を志向して、国家の予算を組むのでしょうか?
ここ数か月、ずっと悩んでいます。
どの党が与党になろうが、税金を賭して、自分たちの好みの施策を組んでバラマキの大盤振る舞いで、既存の制度設計を微調整して、税収を増やしたり、公共福祉(従来の意味ですし、未来においても意味は変わりません)の取り組み方について発想を新たにしようとか、できる工夫は限られてもとりあえず努力するところからはじめようとか、誰も考えないんですか?国会議員って何をするひとたちなんでしょうか?いま、根本的に悩んでいます。