JFAと電通の契約が決まったんです。
株式会社電通と「サッカー日本代表放送権(2027~2030)」契約を締結|JFA|公益財団法人日本サッカー協会
そもそもどういう問題になっているんだろうと調べていたんです。

公益財団法人 放送文化基金という組織があります。
早稲田大学スポーツ科学学術院の研究者が文章をよせてらっしゃいます。
変わる放映権、変わらぬ課題|2026 FIFA W杯の視聴環境
簡単にまとめたいと思います。
2018年のロシア大会とその後の2020年のカタール大会で、日本でのWorld Cupの視聴環境というのが様変わりをしたのだそうです。
日本にはもともと夏季、冬季の五輪、パラリンピックの放送のためにNHKと民放各局が放映権の共同購入をおこなう組織が存在をしています。ジャパンコンソーシアムという組織です。World Cupでもこの組織が機能をしていました。研究者によるとジャパンコンソーシアムが放映権を一括で購入して視聴環境を整備してWorld Cupの放送がなされてきたそうです。
しかし、ジャパンコンソーシアムは放映権の交渉能力がなかったようで、電通がこの部分を担当をしてきたそうです。つまり、FIFAとジャパンコンソーシアムの間で「放映権の取得・販売を仲介してきた」のだそうです。
文章を読んできても理解できないのは、FIFAとジャパンコンソーシアムの間で実質的な交渉を引き受ける電通の実際の役割と決済の流れです。
FIFAが放映権をもっているのがFIFA World Cupになります。電通がまず自社で決済をしてFIFAから放映権を購入して、ジャパンコンソーシアムに金額を提示して共同購入への道筋を提示するのか?FIFAから放映権を取得する主体はという問題です。ジャパンコンソーシアムの資金については電通が把握していて、FIFAとの交渉に入っていた歴史があるのか文章からは判別ができません。
東京五輪汚職事件の捜査が終わるのが2022年になるので、さまざまむつかしい局面もあったのかもしれませんし。放送技術の変化もそこに関りがあるのかもしれません。研究者は東京五輪汚職事件の視座をもっていないらしいので、読んでいるほうからすると実態がよくわからないのです。次の引用は、2022年のカタール大会について研究者の論点になります。
しかし前回2022年カタール大会では、その枠組みが崩れた。この時も例年通り電通がFIFAから放映権を取得したものの、電通とJCの間の交渉がさらなる放映権料の高騰を前に難航。最終的にNHK・テレビ朝日・フジテレビの3局およびABEMAにサブライセンスする形で視聴体制が整えられた。一方、日本テレビ・TBS・テレビ東京の3局はこの大会から撤退し、ABEMAが全64試合を無料配信するという、それまでにない座組みが実現した。こうしてJCによる共同購入の枠組みは終わりを迎え、電通が個別の放送局・配信事業者に権利を分配する形へと、視聴環境を支える枠組みが変化したのである。
2022年には、World Cupのテレビ視聴というの従来の形が崩れだしているとは思います。
OTT(動画配信サービス)とテレビ視聴とどのように同時放送(配信)できるのか技術的な面も含めての視聴環境だったのではないのだろうかと個人的にはそう思ったりもします。NHKと民放で分担しながらWorld Cupを放送をしてきた枠組みがなくなって、NHKと民放2社と配信会社で視聴環境を整えたということになるのだと思います。
2026年大会では、この構図がさらに変化する。放映権は従来通り電通が取得。放映権料の高騰は続き、前回大会でサブライセンスを受けていたテレビ朝日とABEMAがともに撤退した。一方で日本テレビが今大会から復帰し、NHK・日本テレビ・フジテレビによる地上波放送(NHKが開幕戦・決勝を含む33試合、日本テレビが15試合、フジテレビが10試合)と、DAZNによる全104試合のライブ配信という新たな体制が整えられた。日本代表のグループステージ3試合はNHKが2試合、日本テレビが1試合を地上波で中継し、DAZNは日本代表戦を全試合無料で配信する。注目すべきは、前回大会まで日本代表戦を中継していたフジテレビが今大会では代表戦から外れ、NHKが2試合を担うという変化である。フジテレビは今大会の放映権こそ取得しているものの、最も視聴率が見込まれる日本代表戦をNHKに譲らざるを得なかったという事実は、放映権料の高騰が民放各局の編成判断に直接影響を及ぼしていることを如実に示している。

放送技術に関してはNHK技研が技術開発を独占しているのかもしれませんし。民放にはNHK技研のような組織がないので。OTT(動画配信サービス)とテレビ視聴の同時視聴の技術で失敗がないようなインフラストラクチャを整備するときに、DAZNとNHKに技術を集約するという形がシンプルだったのかもしれません。
蓋を開けると、DAZNの有料配信向けの試合配信の内容がNHKのBS放送と共有されていたりしましたから。
研究者が再三言及を行うのが「放映権料の高騰」ですが、ある意味、水物でもあるんだろうなという感想はあります。
2026年大会の放映権交渉は、当初FIFAと電通の間で進められたが、大幅な円安の進行と国内放送局の経営環境を踏まえ交渉は難航。そこに博報堂が名乗りを上げ優先交渉権を取得したが、博報堂もFIFAの提示額には応じられず撤退した。改めて電通との交渉に戻ったFIFAは最終的に双方の妥協点で合意に至った。国内の放映権料は一部報道では約350億円規模と報じられており、いずれにしても前回大会から大幅に増加しているとみられる。
この交渉において見落とせないのが、円安という構造的背景である。FIFAとの放映権交渉はドルもしくはスイスフラン建てで行われるため、円安が進行すれば円換算での支払額は自動的に膨らむ。2022年のカタール大会交渉時と比べても円安は一段と進んでおり、日本の放送事業者が同じ試合数の権利を取得するために必要な円建てのコストは、実質的に大幅に増加している。これはFIFAワールドカップに限らず、海外スポーツの放映権全般に関わる構造的な問題であり、今後の視聴環境の行方を左右する重要な要因である。
2大会連続で、日本のFIFAワールドカップ視聴環境の最終的な担い手となったのは電通である。これは「電通がFIFAワールドカップを救った」という単純な話ではない。むしろFIFAが追い詰められた末に妥協点を見出さざるを得なかった交渉の帰結であり、国内の放映権市場が制度的な枠組みではなく、一民間企業の経営判断と交渉力によって支えられているという、市場任せの構造的な問題を浮き彫りにしている。
FIFAが放映権を販売している先は世界のメディアになるので、どうやってFIFAが追いつめられるのかという論点に関しては理解が及びません。FIFAと各国のWorld Cup視聴環境と放映権と広告代理店の関係性というのが日本国内の議論で閉じられているので、それが理由で明快な理解が得られないんです。
ちなみに広告代理店は世界中にあって業種でいうと老舗はイングランドにあります。イングランドの広告代理店がFIFAを追い詰めたという論点はわからないです。私の理解を超えている議論なんだと思います。
また、広告代理店がFIFAが交渉相手にする唯一の業態という形式があるのだとすると、基本的に市場原理は存在しないと思います。日本に限っても博報堂と2社を競わせて、FIFAが放映権の販売をしているのだとすると、そこの存在するのは寡占でしかないです。
日本の広告代理店による単なる寡占です。
例えば、コマーシャルフィルムを扱うのが広告代理店の業務のひとつだとすると、DAZN加入者は有料会員なのにWorld Cup大会中にコマーシャル視聴を強制されるという倒錯すらあるんですよ。広告代理店の寡占が成立していないと視聴環境における有料会員視聴者へのコマーシャルフィルムの視聴の強制という倒錯は怒らないと思います。
それに、円安については高市政権の政策になりますし、財務省に市場介入の能力はないんです。
円買い為替介入、過去最大の11.7兆円 財務省が4〜5月実績公表 – 日本経済新聞
それこそ市場が証明しているからです。

財務省は11億円の規模で介入をして失敗をしているので。そのうち外貨準備高を喰い尽くすのかもしれませんよね。
2026年FIFAワールドカップにおいて、FIFAのFree to Airへのこだわりは一定機能した。地上波で日本代表戦が中継され、DAZNが日本代表戦を無料配信するという体制は、「まったく見られない」という事態を防いでいる。しかしその実現は、電通との綱渡りの交渉と、DAZNの日本参入という市場の偶然に支えられたものであり、制度的な保障に裏打ちされたものではない。
FIFAは無料放送にこだわりを持っているわけではなく、FIFAの大会を視聴できる放送網へのこだわりを持っているんです。FIFAが管轄する試合については、FIFAプラスで放送できる仕様に基本的にはしています。
こういうことが過去あったんですよ。
わたしが経験したことです。
育成年代の試合については、FIFAプラスで無料放送だったんです。アカウントをもっていれば無料で観ることができたはずだったんです。
電通が放映権をFIFAから買って、スポーツの放送インフラに販売をしだしたので、日本の育成世代の試合だけ観ることができず、観るためには電通がFIFAから放映権を買って売った先のスポーツインフラ上で有料会員になって月々の支払いをしないと観られない状況になったんです。
しかも、参加国中そんな状況になったのは、当時の育成世代では日本代表だけなんです。
日本人がfootballを視聴するのに割を喰っている直接の原因は電通の存在に他ならないんです。
売買が成立したのでしょうが、その育成年代のために有料会員になって大会をみた日本人は何人いたのかな?とも思います。
市場は機能したのだろうか?という意味です。
FIFAプラスの利用者からすると、日本の育成年代だけ有料放送がかけれれていて、試合を観るために月々の金額を支払うのは日本人だけという不可思議な情報が世界中で共有されたのかもしれません。
また、DAZNがサッカーパックを売り出そうと、日本人なら騙せるんじゃないかという状況にして、サッカーパックの販売停止まで至りましたよね。そのうち消費者庁から怒られるんだろうなとは思いますが。
悪質になった場合は、公正取引委員会の出番になるのでしょうし。
実際に通信事業者と広告の犯罪って根深いみたいです。
KDDI傘下ビッグローブ、広告売り上げ99.7%が架空取引 社長引責辞任 – 日本経済新聞
スポーツを扱う配信会社はどうなんでしょうね。犯罪とかかわらないようにしてほしいなと願っています。
誰も未来のことは見通せません。DAZNも資金繰りが大変で日本から事業を撤退させる未来もあるかもしれませんよ。通信インフラ自体の売却に迫られることだってあるのかもしれませんし。配信サービスとして流せるスポーツはあっても、集客できなければ、配信すらむつかしくなりますしね。利用者が減ってしまうとむつかしくはなると思います。
通信事業者のドコモがサービスを無料提供というプランを作っていますが。あれはDAZNの有料会員からすると適切なのかどうかは、消費者庁や総務省が判断をするのでしょうし。
利用者の利益を毀損するという状況という判断がなされる未来はくるのでしょうか?どうなんでしょうね?

欧州のfootballは人々の日常に根差すスポーツになります。日本でのサッカーを同じ意味で言及することは困難です。
いろんなスポーツを楽しむ土壌というのが日本の日常なので。
必ずしも、footballである必要性というのは、欧州に比較するとないのかもしれないですよね。
今回も途中からNHKBSの受信料は必要になりますが、NHK技研とDAZNは共同で試合映像を放送、配信していましたし(技術協力があったのでしょうか?)。観戦するひとたちの視聴がないとスポーツは意味がないという視点に対する当たり前の理解はあるんだと思います。
日本ではfootballだからという胡坐をかける現状にないという一定の理解が、FIFAの放映権を行使する放送をおこなう側、配信をおこなう側にはあるんだと思います。個人的な感想に終始しますが。それが、日本のおけるスポーツ観戦の公共性につながっている部分もあるのかもしれませんし。そして、スポーツはfootballに限りません。
ジャパンコンソーシアムの存在の前提が、オリンピック、パラリンピックの放送になるからです。World Cupはその放送の歴史の後塵を拝しているだけなんですよ。日本では。
FIFAはfootballの発展のために4年に1度のWorld Cupを開きます。Fairnessを地で行く競技でもあるので、強化のために賞金という形で資金の再分配も行われます。
開催国には世界中からひとが集まるので、その国が潤うというのが以前の風景だったのかもしれませんが。
共同開催が主流になり、World Cup開催に伴う負担の軽減という視座も重要になってきています。Football専用競技場から複数のスポーツを担う競技場が会場になったり、規模の小さな競技場でも会場になったりもします。
開催地を引き受ける複数の国の事情にもよります。
翻って、足元の地域の基礎的な強化もできていない東アジアになります。
電通の社風には、そこから利益を得る対象を常に分断して、お互いが仮想敵であるかのようにけしかけないといけないという倒錯があるような気がします。
サッカーの日韓戦というあり様がそれを端的に示しています。
Footballに必要なのは、メディアによって鼓舞される表面上の排他性や差別意識ではなく、真剣勝負の試合になります。FIFA World Cupの全試合が死闘だからです。死闘の真剣勝負が対戦相手への敬意にもつながり、そのような経緯を駆り立てる試合を開催地でGroupステージから決勝まで行うことには意義があるんですよ。
日本のメディアが鼓舞してきた日韓戦の意味のなさというのは、World Cupの実際の前には存在意義すらなくなります。

東アジアにおけるスポーツは公共性をもつことができるのでしょうか?
Footballはどうなのでしょうか?
国立競技場で行われる日本代表の親善試合の意義は何になるのでしょうか?電通の広告としてのパフォーマンスに終始するのでしょうか?
電通が関係性を持つと国立競技場では、関連企業に配るチケットもあるので観客で満員になり、地球にやさしいとは全くいえない不可思議なグッズがたくさん売られていて、広告市場の見本市のようになって長いのかもしれません。
表向きは日本代表の国際親善試合で、実際は電通が広告塔にしている日本代表を使役した国際興行試合の様子を呈している事実があったなら、意味がないですよね。召集される選手は欧州から来ますし、時差もありますし。何をもって強化試合といえるのか、誰も冷静な判断を下せているようには思えないですし。
スポンサー企業というのは、日本代表の強化のために援助をしてくれる企業に絞ったほうがいいと思います。
スポンサー企業なので、企業のために日本代表が興行試合をやって広告塔になりなさいでは、footballの強化試合として奇妙だとも思います。ほかの地域でそんな目的のためには強化試合は行われていない現実があります。アジアでも欧州でも東アジア以外は真っ当な強化試合をおこなっていますよ。
わたしは試合は観ていませんが、イングランド代表との強化試合の後のトゥヘル監督の会見の内容は調べたんです。国別代表監督として、至極妥当な分析をおこなってらっしゃいました。強化試合に負けたからです。
日本と韓国が招待国になって、ツアーにくる国別代表と一緒になって複数の国で強化試合という形も組まれることはいままでないんでしょうし。これだと韓国代表にとってもプラスとはいえませんよね。電通は韓国の親善試合にもかかわっているのかどうかは知りません。
日本代表は、そろそろ、招かれる強化試合にシフトしたほうがいいような気もします。
メディアの多孔化もありますし。国別代表が日本においては広告代理店の広告塔としての事実上の興行試合を強いられるというのでは、いつまでたっても8強になんて入れないような気もします。日本で親善試合をやるメリットが現状の日本のA代表にないのは明らかなんですよ。海外にいってアウェイの強化試合の体制にシフトすれば、スポンサー企業の持ち出しの金額も減りますし。環境にやさしくはないグッズの販売も減らせます。
強化試合の連戦のほうがA代表を押し上げる力になるんだと思います。日本の国立競技場での興行試合で実力がつくかというと端的にむつかしいんだと思います。
最高裁の判決が下っている広告代理店と蜜月が続いて、FIFA World Cupで勝ち上がれる強化に繋がることができないというのは、ロシア大会、カタール大会、北中米大会の結果でも明白なような気がしますし。
研究者が広告代理店のための文章を書くというのは、日本の学究のつらい現実なのかもしれませんよね。
どんな分野でも学術分野なのかというとどうなんだろうって思ったりもします。
いままで日本のA代表の強化策というのは、真面目に考えてこられなかったんだと思います。欧州の国別代表に実際に招かれて強化試合を行うことより、招集する選手は欧州リーグに所属している選手が多いにも関わらず、コンディションに負荷をかけて、国内の国立競技場での電通のための興行試合をおそらく強要されてきているはずです。なんの倒錯なんだろうって思いますよ。欧州の先進地域の国別代表のトップが、契約のある広告代理店が主導する興行試合に駆り出される風景というのは皆無なので。それぞれの国別代表の監督は対戦相手を招いた理由と戦績に関しては分析を含めて説明責任があるのが自明だからです。メディアに対してきちんと説明をしますよ。