ストレスはいろんな形で体に出てきます。

ミソフォニアという言葉自体は古い言葉なのですが。実際に病態として日本の精神医療はきちんと分類はしてないそうです。

おそらく、発達障害には該当しない、自律神経失調症(最近はあまり診断書としては記載されないようですが、日本の精神医療が便宜上用いる診断名のようです)のような感じなのかもしれません。

私は、なんとか宥めていた鬱が完全に再発して(鬱は単極の場合は再発時の方が症状が重いのだそうです)、長い間適切な医療も受けられなかったので、その間にこのような状況になりました。

日本の精神医療のなかで活躍しているのかどうか疑わしい心理士に相談しても、役には正直立ちませんでしたし、心理士は特に業績が必要なので、鬱の再発で併発したミソフォニアを発達障害のひとつの素因として捉えていたようです。

私は自力で治しました。ごめんなさい。治ったのです。ミソフォニアの皆さんほど重度ではなかったのかもしれません。

基本的にはヒトが生理的に出す音が全部だめになり、通常の聴力だとなかなか拾わないような冷蔵庫などの家電の振動音もダメになりました。

耳栓も買いませんでしたし、単純に耐えていましたし、周囲に苦しいさまなんて見せませんでした。

おそらく、私の場合は、当時、鬱が悪化していたので、聴覚過敏のような状況になっていたのかもしれません。

私が対処したやり方というのは、正直おすすめしませんが。とにかく、慣れることです。おそらくミソフォニアのみなさんと同じ症状ではないかもしれません。音の発生源に対して攻撃衝動はなかったので。単に辛いだけでしたから。私の場合は聴覚過敏に近かったのかもしれません。なので、ミソフォニアのみなさんよりも症状は実際、重かったのだと思います。

ただし、一時的に、このような状況になっているけれど、これが一生続くわけはないと思ったのです。実は「聴覚」というのは脳に近い箇所ですが。偶然、手持ちの文献に聴覚を扱ったものが数冊あったのです。

聴覚の構造を紐解きながら、知覚について考察する哲学書を数冊持っていたことが、実は私を救ったんです。

冷静に読み直しながら、この状況が永遠に続くわけはない、聴覚の構造上、無理があると思ったのです。

心が折れている場合はストレスがダイレクトに体を襲ってきます。ただし、耳に外傷がないかぎり、ストレス起因の場合が少なくない場合も想定はできます。

おそらくストレス起因でしかないならば、それに慣れるしかないと思いました。

いまは、症状はまったくありません。

心が折れたときにはしょうがありません。対象に対して攻撃衝動が起こるということは、精神的な未熟さに起因すると判断されるケースがあると思います。そういう場合は、原因を理性的に考えてみましょう。どうして、この音が自分にとって不快なのか、原因を理性的に把握するんです。すると、克服できるケースはあるんじゃないかと思いますよ。怒りの原因を探すんです。そもそも、その音だけではなく、別の原因が潜んでいる場合もありますよ。別の対象への怒りなのに、そこを発露する感情の強さを抑圧していて、そのせいで文脈がもつれて、うまく概念化できずに、自分を弱くしているケースも想定はできます。病名をつけられることで安心感は得られるかもしれませんが、根本的な打開にはつながらない可能性はあります。コロナ禍で、世の中疲弊しきっているのが実情ですから、自分だけが苦しんでいると思うと、おそらく症状は酷くなります。悲劇のヒーロー、ヒロインになっても、あんまり意味はないと個人的にはそう思います。それよりも、冷静に考え、尚且つどうやったら、克服できるか小さな工夫を続けてみるといいかもしれません。回避していたってらちが明かない場合はあります。私は鬱になる前に、1年くらい道路を挟んだ前で続けられた建築工事の音に、一般的な意味で悩まされましたが、工事している皆さんは仕事だし、こんな長時間労働だと疲れるだろうなぁーとか、私が住んでいるマンションごと、みんなおんなじ感想だろうなとか、近所の夕方のピアノの練習をやっている子は大丈夫だろうかとか、対象になる建築工事の騒音については、一般化して、それを取り囲む状況を普通に考えました。それが私の性格のありようだからです。私以外でこれくらいの感覚で考えている人はたーくさんいるだろうなと思うんですよ。仮に目の前に1年くらいかけて工事をしている建築物があった場合ですが。考え方が一辺倒になっていないか、確認大事になりますよ。英語で精神医療は、”psychiatry” と訳されます。実は古いフランス語が言葉を取り入れた更に古いギリシャ語に由来があるのですが、遡ると”physician”、現代語だと内科医になってしまうのです。内科医ほど能力があるとは思えないのですが。そうでないと安易に薬なんて処方しないでしょ?薬って体の中に取り入れるのに臓器に負担をかけるという前提条件を理解していないんですから。他科の医師がで精神科が処方した薬が多すぎてという愚痴をTwitterに書いたのを読んだこともありますよ。

error: Content is protected !!