The Waseda International House of Literature がオープンしているそうです。

そして、(The Haruki Murakami Library)なのだそうです。生前にライブラリーができてしまったそうですが。早稲田は(村上春樹ライブラリー)なのだそうです。

早稲田は早稲田の事情があるんだと思いますよ。坪内逍遥の記念館もあるので、その敷地内で村上さんとなると、村上さんもかっこに入れてもらえませんか?という気持ちになったかもしれません。

地下一階には、実際の村上さんの書斎に近い形で書斎を再現してあるのだそうです。村上さんが思わず模様替えをした場合はどうするんでしょうか?

村上さんは書斎の模様替えをするのに、この文学館の許可を得るのでしょうか?それとも、それとなーく、模様替えをしてしまったことを文学館に告げて、衝動買いしてしまったイケヤの商品を紹介するのかもしれません。勝手に物を増やすのやめてもらえませんかと文学館の係りの人が、小さな不満を村上さんの事務所の方に告げながら、イケヤに問い合わせをすると、それは偶然デザインが変わる手前の最後の商品で、世界中のイケヤで品切れになっていたり。

デザインもいいしちょうどいいし、値下げしてるしと、村上さんが思わず買ってしまったことがあだになり、文学館の書斎は、村上さんの書斎を模した程度のものになってしまう危機を迎えるのです。

イケヤに問い合わせを重ねても、世界中で売り切れてしまった人気商品は在庫を抱えていません。

イケヤのみなさんも困っています。うちはいまサスティナビリティに力を入れていますし、あ、実はですね、イケヤではグリーンフライデーというキャンペーンを行っていまして、中古商品の買取にも力をいれていますが、中古品でお困りにはなりませんか?村上春樹先生のライブラリーでらっしゃいますよね?と問われた文学館の係りのひとは館長を務めている先生に、こんな状況でお手上げですと告げると、先生は、村上さんの事務所に連絡をして、せっかく寄付も募ってできた村上春樹ライブラリーの書斎に、僕は中古品は置きたくないんですが。村上さんが許可してくだされば、中古品をイケヤに探してもらいますが、どうしましょうか?と悩みを打ち明けて、悩みを打ち明けられた村上さんの事務所の人は、村上さん、こんな事態になっていますよ。なんで勝手に模様替えしたんですか?と村上さんに詰め寄るんです。あそこの係りのひと、気の毒ですよ。どうしてそんなことしたんですか?

最終的に問い詰められるのは村上さんになってしまいました。まさか、思わず立ち寄ったイケヤで、実際、手に取るとなかなか機能性もよく、デザインもよく、しかも値下げをしていることが直接的なきっかけで購入を決めたことまでは告げることができません。しかもお部屋のアクセントにもなり、気に入ってしまっていることも。

しかも、(村上春樹ライブラリー)の設計には隈先生も関わっており、隈先生の作品がモチーフの入り口があるのに、地下に降りるとおなじみのイケヤ(中古品の予定)に出会うことになります。

隈先生の手前もあるし、村上さんの人生にちょっとした危機が訪れます。お気に入りのイケヤの商品、しかも書斎のモチーフにぴったりで、実用的で、よくなじんでいるのです。腹を決めた村上さんは、隈先生に連絡を取ります。

実は、これこれこういう迷惑を(村上春樹ライブラリー)にかけている状況で、僕は気に入っているんですが、隈先生の一連のモチーフの中に品切れ中のイケヤの中古品を置かれることになったら、やっぱり気になるもんですよねと質問すると、研究熱心な隈先生は実はどうしてイケヤの商品がそこまで売れるのか気になっていて、あの絨毯にもピッタリなんですか?と驚き、僕のところに中古品を送ってください、ちょっと気になりますね、と話は進み、建築家なのに興味の範囲がなかなかどうして広い隈先生は、イケヤに村上さんが気に入って買ってしまった商品の中古品を、直接交渉しに出てしまいます。

え?あの世界的な建築家でいらっしゃる隈先生が当社の製品を?ここで隈先生に壁が立ちはだかります。村上さんがお買い得商品だったので、最後の購入者であったことを公表していいのかどうかの壁です。

そこは言えません。実はちょっとしたモチーフとしての興味がありまして。その商品です。グリーンフライデーに出品されたら、一品だけ送っていただくことはできますか?

イケヤさんは太っ腹です。1ヶ月も経つと、世界からこれだけの商品が今集まっていますが、全部お送りいたしましょうか?とイケヤの担当者の方は前のめりです。もしかすると、自社製品が世界的建築家の隈先生のモチーフになるかもしれないからです。イケヤ内で秘密裏に部署が立ち上げられ、その商品でブラックフライデーに出された商品は、続々と日本に送られています。

困ってしまうのは、隈先生です。ひとつでいいんですが。え?世界中からその商品が1,000個も日本に届いているんですか?

もちろん送料無料でお送りさせていただきますっというイケヤの皆さんの善意の前に、なすすべなく隈先生はその商品を1,000個引き受けることになりました。

慌てふためくのは(村上春樹ライブラリー)の係りのひとです。1,000個送られても困りますよー、あのスペースに置けるはずないじゃないですか?隈先生としてはデザインもいいので、来館者に配れないだろうかと思ったのです。実は隈先生は海外のコンペの準備にそろそろ取り掛からなくてはいけない時期に差し掛かっていて、村上さんがこの商品を選んだのなら、ちょうど999個あるから、どこかで来館者のみなさんに配れないだろうかと思ったのです。

村上さんに連絡はついていますか?と聞かれた隈先生は、連絡をつけられなかった事情を打ち明けることができません。デザインはいいし、機能性もすぐれているので、村上春樹さんが購入した商品と同じ商品として来館者のひとに配れないだろうかと提案します。(村上春樹ライブラリー)の係りのひとは怒り心頭です。他のスケジュールの都合もあるのに、何故地下の常設展示で予約なしでも入れる書斎のことで頭を抱えることになったのでしょうか?係りのひとが抱えている案件はいくつもあります。

そこに村上さんが衝動買いしたイケヤの商品が999個届くんです。やってられません。一つは村上さんが買ったことに納得した隈先生が自宅にこそっとおいてしまいました。

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しかも商品の数は999個です。ひとつ施設内の書斎に飾ると998個になります。無料で配るのにも、完全にキリが悪い数字になり、イケヤさんの善意の方向があさってになってしまいますし、イケヤさんにきちんと話を通すと、村上さんの書斎の模様替えが世界中に広まって、思わぬ風評被害を施設とイケヤさんが被る可能性もあります。

結局、村上さんの書斎の模様替えは村上さんの書斎でのみ起こったことに話は落ち着き、あくまで施設の書斎は模したものという落としどころが設けられ、1000個の商品は隈先生がとりかかるコンペに共同参加する学生さんたちに無料で配られることになりました。

隈先生は自分のためにとって置いた商品を提供することにしたのです。イケヤのメンツもたて、学生はイケヤの商品をタダでもらい、イケヤになかなかいい商品ですねとコメントだけを伝えて、学生さんに配ることにしました、サスティナビリティのためにと話の落としどころをつけたのです。

無論、こんな事態にならないために、きちんと但し書きがあります。

「村上さんの書斎」:村上春樹さんの現在の書斎を再現。(家具など一部異なる)って書いてあります。

村上さんがお部屋の模様替えしたいときに困りますしね。

記事を見つけて写真をみました。エッセイはほぼ読んでいるので、あーここでクラシック音楽の小品をかけながらうたたねしてるんだぁーとか、ここで小澤さんへのインタヴューがあったんだとか、近所に冷蔵庫があって、アメリカの労働者階級のビールが登場したんだなぁーって思って終わりました。

きっと、このペルシャ絨毯は村上さんにより「村上さんの書斎」に押し付けられた可能性は否定できません。

重いんですよ。ペルシャ絨毯自体が。きちんと織り込んであるものは完全に重いです。

早稲田にリンクは貼ってありません。行くかといわれると、たぶん行かないような気はします。数年前に新聞で村上さんがとある本屋さんかなんかを訪れてトークショーがあったようです。質問でまたお店を開きたいですか?と聞かれて、老後にね、開きたいですね。お客さんに出す品はもうこれとこれとこれって決めてしまって。それ以外、出しませんって書いてあって、え?ってなりました。村上さんがお店を再び老後に開くということは、筆を折ることを前提としないと成立しないんです。大変だと思いますよ。こそっとお店開いたら。村上さんのお店で働いていた元従業員の証言によると、村上さんは店主としてとっても不愛想なのだそうです。しかも、その事実に村上さんは気づいてなかったそうなんです。村上さんのことを知らない、村上さんのお店自体を気に入ってくるお客さんだけになり、村上さんが思い切って前面に出る姿勢から昔の姿勢に戻り、あ、そうだ、あの資料はライブラリーにあるはずだ、帰り道だし、ちょっと借りようと思っても、あの資料については閲覧制限がかかっています。一部の方しか見ることができませんと言われたり、そういう時に限って、村上さんは身分証を忘れていたり。どっちみち、お店を開くのはやめた方がいいと思います。お店に出す品にコロッケはなかったんですが。コロッケ買って、パンにはさんで食べるのは美味しいのは知っています。近場にコロッケを売っている場合、冬だとパンの上にフライパンでもいいので重しをします。コロッケを買いに行きます。圧縮されましたというパンの片側にバターを塗ってトースターで焼きます。コロッケにソースをかけてもいいですし、刻んだキャベツを間に挟んでもいいですし、コロッケのサンドは美味しいんですよ。わざわざコロッケ揚げなくっても売ってますよ。もちろん、村上さんのコロッケ事件は読みました。気の毒だなぁーて心の底から思いました。だから、コロッケは買うといいんです。

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